通学路を辿る。
そういえば先日、天気も良いので散歩をしようと思い、どうせならと更に思い付いて小学生の頃の通学路を歩いてみた。私は思い出主義者なのだ。
我が家あと。
思い付いたら即行動で、とりあえず当時住んでいたマンションの前に来たら見覚えのない家が建っていた。20年の時の流れを感じる。
家の前の道路。
よく家の前の道路で遊んでいた。当時は全くそんなことは思わなかったけれど道の狭さに驚く。写真手前の空き地の家によくバトミントンの羽根やらフリスビーやらが入ってしまっていたのもこの道の狭さゆえにだったのだなぁと20年ぶりに納得した。
懐かしい隙間。
近所をうろうろしていると入った覚えのある隙間を発見。今はもちろん試してみるまでもなく入らない。
よくわからない段差。
このあたりでよく遊んでいた。これくらいの段差があるとそれだけでとても楽しく遊べていた。ともかく男の子は飛び降りるのが大好きなのだ。
*
あたりを歩いていると不意に当時好きだった女の子の家を発見した。家の前を歩いても何も思い出さなかったのに表札を見た瞬間急に当時のいろいろを思い出してびっくりした、心臓に悪い。
モータープール。
幼かった私はモータープールが駐車場のこと知らなかったので、ここに水を溜めて車を洗うのかな〜と思っていた。我ながらかわいい。
かわらないまちなみ。
そういえばこの辺が登校班の集合場所だった気がする。確か一年生の頃だったと思う、ここに集合していると家から父がリコーダーを忘れていると届けてくれたことがあったが、その日は音楽の授業がない日だったので父に「今日リコーダーいらん」みたいなことを言ったしまったことをずっと覚えている。その時の父の寂しそうな顔が忘れられない。素直にありがとうと言って受け取っていればよかった。いつか父にちゃんと謝ろうと思う。
登校。
学校へと向かう。見覚えのある景色だけど道は狭いし建物も小さいし街が全体的に0.7倍くらいに感じる。ちょっとしたガリバー体験。食いしん坊だった私はずいぶんと大きくなった。そういえば給食の牛乳やパンをよくおかわりしていた。
ひまわり文具店。
学校の手前の文房具屋さんがびっくりするくらい昔と変わらない佇まいだった。しかもどうやらまだ営業しているらしい。あとで寄ろうと学校へと向かう。
我が母校。
文房具屋の角を曲がれば懐かしい我が母校だ。もちろん学校も小さく感じる。記憶より家から学校の距離がとても近かったのでもう一度測ってみたら2分40秒で280歩だった。当時はきっともっとせまい歩幅で時間を掛けて歩いていたのだろう。
*
ちょうど下校の時間だったらしく、小学生たちとすれ違った。「くまのこみていたかくれんぼ〜」と歌いながら歩いていたので今の子供達も日本昔ばなし見てるんだなぁと思っていると「みんな知ってる歌にしよう!」と言って「明日今日よりも好きになれる〜」とGReeeeNのキセキを歌い出した。私が知らないだけでGReeeeNは小学生たちにとってそれくらいのポジションなのだろうか。
我が家あと2。
実は私は小学校四年生の時に校区の中で引っ越したので通学路がもう1つあるのだ。なんだか楽しくなってきたのでもう1つの我が家跡に行ったところ、建物はそのままで制服屋さんになっていた。中学に上がるころ、この制服屋で学ランを作った時に足が長いねぇと言われたことをずっと覚えている。
集合場所の交差点。
確かここが集団登校の集合場所だった。知らない間に奥に綺麗なマンションが建っていた。六年生になった私は班長で、ここから毎日下級生を引き連れて登校していた。
よくわからない急な階段。
そういえばここで友達10人くらい集まってあそんだことがある。習い事がすごく多くてなかなか放課後は遊べなかった友人と唯一くらい遊んだことがある思い出だ。よくわからないウルトラマンのメダルで遊んだ。
駐車場あと。
確かここには駐車場があって、びわの木が生えていて、秋にはびわを食べていた。なんだかしゃれた家になっていた。
友達の家の前の木。
友達のマンションの前のこの木は夏にはやたら蝉が集まっていた。今ではずいぶんとさっぱりしてしまっているのだけれど蝉は集まるのだろうか。
*
付近をうろうろ歩いていると面白いくらいに友達の家の前を通る。今思うと校区ってそんなに広いわけでもないのだからそりゃ友達の家も近いのだろうと思うけど、大人になるとそこまで近所に友達が住んでいるわけでもないのでとても新鮮。当時の世界はせまいけれど密度がとても高かったのだろう。
遠くから見たひまわり文具店。
近所をうろうろして満足したので文房具屋へ向かった。店内に入ってみると店主のおばあちゃんがもっとおばあちゃんになっていた。失礼ながらもう現役ではないと思っていたのですごく驚いた。
変わらない店内。
文房具屋なのにちゃんとした文房具を買った覚えはほとんど無くて、ねりけしとか飛行機とか匂い玉とかロケットえんぴつとか、そういうおもちゃみたいなものばかり買っていた。
この雑然とした感じがすごく懐かしい。
店主のおばあちゃんと話した。当時通っていたことを話すととても喜んでくれて当時の先生の話をしたりした。聞くと親子三代で通ってくれているお客さんも居るらしい。みんなひまわりのことが好きなんだなぁと嬉しくなった。店の前の植木鉢を昔割ってしまったことを謝ろうと思ったのだけれど結局言い出せず、何を買えばいいのか分からなくてねりけしを2つ買って帰った。
ねりけし2つで200円。
20年前とほとんど変わらないような店内で、ねりけしだけが確実に20年分くらい進化していた。メタゴールドすごい。
もちろんよく伸びる。
今回はなんとなく懐かし企画なので写真にもそれっぽいフィルターをかけてみました。これが演出です。
とっぴんぱらりんのぷぅ。