私の家にはシカとタヌキとカエルがいる。

f:id:bamiiiii:20170315141440j:imageなんだねこの景色、とみなさん思うかもしれない。私の家である。どうだい、すばらしくないかね。どうだい。

いきなりだが私の家である。私の家の共同玄関である。みなさんも家に住んでいるだろうがその家に住むことにした理由があるだろう。私がこの家に住むに決めた理由は「かわいいから」である。人生においてわりと重要な決断をばかみたいな理由で決めるとばかみたいな人生を歩むことができます。今日は私の家がどれだけかわいいかをお伝えしようと思います。

f:id:bamiiiii:20170315142201j:imageまずは外観から。築47年。当然のように木造。太陽の塔と同い年の歴史ある佇まい。なんかこのもってりとしたシルエットがかわいい。すごくいい位置に広告があるのでどなたかどうぞ。私が毎日見ます。

本当にどうでもいいポイントだと思うのだが、家の前にチェリオの自販機があるのが嬉しい。コカコーラの自販機も100円なのも嬉しい。あと最寄りの銭湯がほんと素晴らしい。

 f:id:bamiiiii:20170323212613j:image詩吟教室とは。

ちなみに詩吟教室の看板が出ているが中で詩吟教室が行われている様子はない(詩吟が聞こえてこない)どうやら楽しみながら教養向上、ストレス発散できるみたいなのでひょっとして詩吟最高なのでは、という気持ちになる。

f:id:bamiiiii:20170315143840j:image下駄箱。学校以来だ。ラブレターも画鋲も入っていない。すごいリラックス着の私が写り込んでいますが気にしないでください。

ドアを開けるとまず下駄箱があるのでここにはちょっとその辺までの履物を入れておくと便利。鳩サブレーの缶には郵便物が届いてるので自分宛てのものを部屋に持って帰る善意ベースの運用です。ずっと持って帰らずに置きっぱにしておいても大家さんが部屋の前まで届けてくれるので安心。あと鳩サブレーはすごくおいしい。

f:id:bamiiiii:20170315145117j:image白い石の川が流れ、ガラスの橋が架かっている。みなさんの家には川、流れてますか。橋、架かってますか。ガラスの上を歩くのは初めての頃は不安に思うけど大丈夫。ただ冬はちょっと冷たい。

なぜ下駄箱があるかというと土足厳禁だからだ。いわゆる旅館システムなので靴はここで脱いで部屋まで持って行こう。はじめは面倒かと思っていたがすぐに慣れる。下駄箱に入れてもよい。

f:id:bamiiiii:20170315145912j:imageシカに「おかえり」と言われる玄関が私の家にはある(キャッチコピー)

で、靴を脱いで上がるとこの素敵空間である。一目惚れであった。散歩している時にたまたまこの家を見つけて中を覗き込んだらこんなことになっていたのだ。ちょうど入居者募集の張り紙があったのですぐに電話してそのままとんとん拍子に住むことになった。まさか自分がシカとシャンデリアを見上げて赤じゅうたんの上を歩くような家に住むことになるとは思わなかった。人生においてどうなるかよくわからん選択肢を選ぶようにすると予想もつかない人生を送ることができます。

f:id:bamiiiii:20170315150758j:image立派なシカである。下から見上げるように写真を撮るとちょっと得意げな表情に見えてかわいい。

ありそうでなかなかないアイテム、シカの剥製である。お金持ちの家とか洋館とか、なんかそういうところにはあるのだろうか。最近はフィクションでもあまり見ない気がする。私は奈良に行かずに毎日シカを見ることができます。

f:id:bamiiiii:20170315151420j:imageぽんぽこ。私は森見登美彦先生の有頂天家族が大好きなので(下鴨神社に住むタヌキの四兄弟が主人公なのだ)タヌキは無条件で大好き、みたいなところがある。

川沿いにはタヌキがいる。玄関にちょっとした自然がある暮らしがここにはある。

f:id:bamiiiii:20170315151808j:image寄りタヌキ。

徳利を持った伝統的なタヌキ。意外と歯が鋭い。タヌキもかわいいといえどけものである。かわいいコアラの爪が意外と鋭いことに気付いてしまった時のような気持ちになる。

 f:id:bamiiiii:20170315152300j:image階段の下を川が流れている。どうだいこの優雅な作り。

川を下ると池があり、

f:id:bamiiiii:20170315152357j:imageゲロゲロ。私は森見登美彦先生の有頂天家族が大好きなので(四兄弟の次男がカエルに化けて井戸の底に住んでいるのだ)カエルも無条件で大好き、みたいなとこもある。

池にはカエルがいるのだ。カエルがたたずむ池がある空間のあるくらし。みなさんは侘び寂びを感じながら生きていますか。

f:id:bamiiiii:20170315153256j:imageシャンデリアを見上げるくらし。おれもえらくなったもんだ(あごをさすりながら)

シカも珍しいがシャンデリアもなかなか見ない。結婚式場とかにはあった気がする。落ちてきて人が死んだりして、連続殺人事件とかがはじまらないことを願う(ミステリ脳)

f:id:bamiiiii:20170315154006j:image二階から見たようす。私の部屋は一階なのであまり二階に上がることもないので新鮮な風景。

二階から見るとこんな感じ。空間における情報量が多い。ちなみに12月になると電飾がピカピカ光るクリスマスツリーを大家さんが出すので、いよいよわけのわからない空間になります。すごく楽しい。

f:id:bamiiiii:20170315153043j:imageタヌキの上のキノコランプ。言葉の響きがいわむらかずおの童話みたいだ。

夜になるとタヌキの上のキノコランプが点くのだがとてもかわいい。これも47年ものなのだろうか。なんかトウガラシみたいなのぶら下がっちゃってるし。

f:id:bamiiiii:20170315155325j:image廊下、である。こんな景色があります。「夜は怖い」と言う人もいれば「椎名林檎の映画を思い出した」と言う人もいました。たぶん百色眼鏡のことだと思います。

部屋に向かう廊下がもうこれです。夜はわりと暗め。壁はもちろん土壁。土壁って触ってるとぼろぼろ崩れてくるのが楽しくてついついやってしまいがちだけど家が壊れそうなのでやめましょう。家は木と土から作っていたんだなぁと当たり前のことを思う。あと赤じゅうたんは裸足で歩くと気持ちいいので裸足をおすすめします。冷え性の方はそのままで結構です。

f:id:bamiiiii:20170315161359j:image私の部屋の前である。改めて見ると2017年の景色じゃない。なんかもう肝試しみたいだもの。

みなさんの家のドアの素材は何ですか、鉄ですか。私の家は磨りガラスです。そもそもこれはドアと呼ぶのが正解なのか。引戸ではないのか。

f:id:bamiiiii:20170315161420j:image必要のない雨よけ、あなたの家にありますか。私はこういうのほんと大好きです。むだを愛するということはゆかいに生きる上でわりとだいじである。

なぜか部屋の前に雨よけがある。玄関灯のようなものもある。たぶんきっと、この廊下はもともと外で、向かい合った長屋のような建物に屋根を作って繋げて作ったのだろう。

f:id:bamiiiii:20170315162106j:image家賃の帳面です。なくさないようにしましょう(なくすと大家さんに新しいのをもらえます)様ではなく殿で呼ばれるとなんだか嬉しいですなぁ。どの。

ここまでくるともう当然のように、家賃は手渡しで帳面にハンコを押してもらうシステムである。ラジオ体操を思い出してちょっと懐かしくなる。すっかり早起きが苦手な大人になってしまった。この記事もちゃんと書いて下書き保存していたはずなのに、翌日になると消えていた。もっといろいろちゃんとできる大人になろう。

 

 

f:id:bamiiiii:20170323212741j:image急に今っぽい画像。部屋に対してテレビが大きいのは個人的な思想です。数日で慣れる。テレビ横のガメラがとにかくむっちゃかわいい。

肝心の部屋の中は住む前にリフォームの工事をしたので、外に比べるとものすごく普通である。こじんまりながらも綺麗で快適でつまりまぁ最高である。ドロシーでなくともかかとをコンコン鳴らして「おうちがいちばん!」となる。私は私の家がとてもとても大好きなのだ。あと家がレトロなので今日は写真にレトロっぽいフィルターをかけたのだけれどなんだかよくわからんね。まぁよしなにやっていきましょう。

とっぴんぱらりんのぷぅ。