夜は短し歩けよ乙女。

どうせ観に行くなら初日に行ってやろう、との思いで見て来ました。映画を初日に観に行くなんて久々か。映画を観るには映画館に行かないといけないので久々に電車で移動したらものすごく疲れた。他人との距離が近過ぎる。見ず知らずの人と肩が触れ合ったりそれ以上の近距離で、これに慣れてしまうのもどうかと思う。みなさんお疲れ様です。どうにかこうにか映画館に辿り着いたら人がけっこう多くて、ここでサブカルが即死する全体魔法唱えたら楽しいだろうなぁと思い、むしろ口にした。サブカルとオタクの境界はどんどん曖昧になってきているが、傷物語の客層とはまたしっかりと違ったのでそこは面白かった(傷物語のあの俺は中学生の頃に原作を読んでから…!みたいなあの本気感のある客層は最高でそこには絶対に敵わない)。始まる前の予告編を見たら美女と野獣の予告編がずは抜けて名作感がすごくて、他はどうも見に行きたいとも思えなくてさすがディズニー王者の風格、といった感じだった。あの若者に人気のキャスト揃えて高校生がちょっとなにかしらの障害のある恋をする、みたいな映画群はいつ映画館に行っても予告編やってるけど、そろそろ私もあのへんを見てみるべきだと思う。一度劇場でその空気を味わってみたい。私の知らないグルーヴがあるのかもしれない。コナンの予告編がとにかくすごいおもしろかったんだけど予告編としておもしろいだけなので映画はたぶん見に行かないと思います。この映画の感想を書く前にひたすらダラダラどうでもいいこと書くのは食べログのレビューで誰も興味の無いその店に行くまでのあれこれを書いてるおっさんを意識してます。あれすごくいいよね。

 

 

映画はとにかく画面がおもしろい。絵が動く楽しみがただただ大きい。多少背景とかにCGモデルを使ってはいたけれど、中村佑介デザインのこんなん絶対CGモデル作れないだろみたいなキャラクターがとにかく気持ちよく動くのだ。スローで見たい、あと絵コンテも!原画も!となる。フルコマ作画でぬるぬる動くのも気持ちがいいけれど、このリミテッドアニメーションにおける視覚的に気持ちの良い嘘を吐く、という技術がとてもよい。いかにも湯浅パース、みたいなカットがたくさん出てくるのでとにかく楽しい。全体的に画面がおかしく(ほめてる)劇場版でしか見れないとても愉快なものを見ているぞ!となる。映画を観る前に四畳半神話大系を見返していたのだけれどリンクしている要素が多いので見返してからだとより楽しい。改めて脚本の上田誠さんがよい仕事をしているなぁと感じる。声優にはあまり明るくないのだけれど、ヒロイン役の花澤香菜さんの演技とにかくよかった。違和感なくスッとキャラクターが入ってきた。すごい。星野源は悪くなかったけどたまにLIFE!のコントっぽさを感じてしまう。あと神谷さんは実によかった。なんか妙に歌が上手くて笑える役の人がいたと思ったらミュージカルとかしてる人だった、なるほど。なんだか今日は体調があまり良くなく、途中席を少し立ってしまったのが残念だった。エンドロールで原画の1人目に松本憲生の名前があったことがなにより嬉しかったです。とっぴんぱらりんのぷぅ。