ふつうのハヤシライス。
今日も私は食べ物のお話を書きます。自分が何を食べたいのかわからないことがよくあり、そんで冷蔵庫を開けるとキウリがあったのでとりあえずかじってみた。私はキウリにマヨネーズとあらびきコショウをつけて食べるのが好きなのでそうやって食べると久々に食べたせいか美味しくて二本もぼりぼりと食べてしまった。ノルウェイの森を思い出してキュウリのことをキウリと書いてみたけれど、これはどうも私の言葉ではないので違和感があるのでやめよう。キュウリはキュウリである。キュウリはほとんどが水分らしいので、なるほど私はほとんどがマヨネーズを食べていたわけだ。しかし食べ終えると食感のせいかシャッキリした気分になったのでよい。
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ハヤシライスが食べたいなぁと思ったので買い物に出掛けた。肉屋で肉を買ったらいつもありがとうございますと言われたのでもう少し買い物の頻度を下げよう。特定個人として認識されるのがどうも苦手だ。肉屋とスーパーと八百屋2軒に行った。雨が降っているのにどうも無駄のある買い物をしてしまった。インターネットでいろいろとレシピを漁っているとルーを使わずに簡単ハヤシライスみたいなのがあって、見てみるとドミグラスソースとかいろいろ使っててどう考えてもハヤシライスのルーの方が簡単に手に入るやろ、みたいな気持ちになりました。今日はすごくふつうのハヤシライスを作ります。
玉ねぎ2個を薄切りにします。私の薄切りはあんまり薄くありません。
切りました。
マッシュルームにしようかと思ったけど気が向かなかったので今日のキノコ枠はえりんぎとまいたけです。
エリンギを適当な斜め切り風にします。エリンギをあまり調理しないのでエリンギを切る感触にどうも慣れない。柔らかい消しゴムを切っているみたいで、どうもこの感触のものが食べ物である、ということに慣れることがなかなかできない。
まいたけを適当に割きます。まいたけを買ったのは先日食べたまいたけの天ぷらが美味しかったからです。
野菜ズです。にんじんもあった方がいろどりとかそういうのでよいだろうと思ったのですが、私はどうもにんじんを余らせがちになるのでやめときました。
こちらは豪州産牛バラ切り落とし500gです。私はお肉が少ないと悲しい気持ちになり、お肉が多いと嬉しい気持ちになります。
とりあえず雑に塩コショウをします。
この鍋はどうも焦げ付きやすいので油を多めに引きます。肉屋で牛脂もらっとくべきだったなと思いました。
カットベジタブル・オールインの図です。
食材に火が通って油が馴染んでいく工程がどうも楽しい。えりんぎが炒めてる時にキュッキュッって鳴るんだけど、この音が食材から鳴るのやっぱりおかしくないですか。えりんぎがどうにも工業製品っぽい。
こんくらいでええんちゃうかな、の様子です。
肉もオールインします。
これはすごくわかりにくいですが赤ワインがなかったから白ワインでもええか、の様子です。私くらいのマネジメント力になると料理用の白ワインは使いかけが2本あるのに赤ワインは一本もない、みたいな状況が起こります。
こんくらいでまぁええやろ、の図です。書き言葉に方言を入れるのは昔は苦手でしたが、最近は自然に文体に馴染むのであればよい、みたいに思っています。
ホールトマト2缶いっとけーしました。雑に潰しましょう。
水を一切使わなかったら濃厚でおいしいやつができるんじゃない?って思ったけど日和って水も適当に入れました。
水が少ないせいか具沢山すぎるせいか灰汁取りをしようにもあまり灰汁が出ない。灰汁を取るためには水を多めに入れてそれから煮詰めて水分を飛ばした方がいいのかもしれない。
20分くらい煮てからルーを入れます。手前の色が濃いやつは隠し味のチョコレートです。入れるとよいみたいなことをインターネットで見かけました。チョコを入れた直後はすごいチョコの匂いがして、やってしまった感が出ます。
さらに隠し味としてA1ソースと中濃ソースも入れてみたら躍動感のある写真が撮れました。味見をする前に3種類の隠し味を入れてしまったのでそれぞれが入れるとどうなるかの結果がわかりにくく、次に繋がりにくい試行をしてしまったのは反省です。
牛肉は煮過ぎると硬くなるらしいので適当に煮て適当に完成です。
おいしいおいしい。実に濃厚でよい。チョコと中濃ソースでコクを出しつつA1ソースの酸味でまとめるような感じで隠し味も効果的なように感じる。ただチョコはこれ以上増やすのは危険な予感。
八百屋でメキシコ産ハネジューメロンが150円だったのでつい買ってしまいました。その150円にメキシコの農家から私の手元までの実に多くの人たちの手取り分が含まれていると思うととてもワンダーでよい。メキシコからコンテナいっぱいに詰まったハネジューメロンが貨物船に乗って、ひょっとしたらこっそり忍び込んだ密航者と一緒に海を渡ってきたのかと思うと冒険の匂いがしてワクワクする。
買ってみるとタネがなんだかやたら大きくてちょっとこわい。タネの周りの部分を食べると舌が痺れるような感じがあって農薬感があってよい(本当はタンパク質を分解する酵素の働きによるものらしい)味はメロンの枠の中で瓜に近付けたような感じでまぁ甘くて美味しいし食べ応えがあってよい(1玉食べました)もっと熟したらもっと甘くなるかもしれないけれど切らずに中の様子はなかなかわかりにくそうなので、また今度チキンゲーム的な感じで楽しんでみようと思う。
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私の頭の中の本当に書きたかったもの、のようなものは書かなかったらそのままどこかへふわっと消えていくので、そうして今夜もふわりふわりしてます。国際宇宙ステーションからなら見えるのかもしれない。書きたいものを、書けなかったものを書けるようになるために、とにかくともかく書き続けましょう。違和感とか日々のブレとかそういうものを全て飲み込んで、その上で圧倒的なあれになりましょう。とっぴんぱらりんのぷぅ。