20170901。

とりあえず最近読んだものの感想。

 

阿部共実「月曜日の友達」

f:id:bamiiiii:20170902005830j:imageスピリッツで読んではいたのだけれど、実際に単行本で読んだら凄まじかった。美しすぎて、おもわず笑って泣いてしまった。昔の阿部共実作品から読んでいると、この作家はどんどん進化するなぁとは思っていたけれど、ついにもう文学の域に到達したのではと思わされる。文章と絵という漫画のメディアとしての可能性に驚いた。そこに流れている空気やモノローグや、一瞬を切り取る風景や、とにかく美しいのだ。今までの作品よりはショッキングな展開などは少ないのだけれど、王道のガールミーツボーイでぶん殴りにくる。一巻では物語は春から夏休みの終わりまで。子供から大人になる煌めきを表現できている、すばらしい作品。そこまで長くは続かないのだろうかね。スピリッツを読むのは我慢して、これからは単行本で楽しもうかしら。

 

小林銅蟲「寿司虚空編」

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 これもwebで読んではいたのだけれど紙で読むのは単行本のサイズも大きめなので(お値段も少し大きい)やはり読みやすくてよい。推理マンガを読んでいてもトラックや犯人を真剣に考えないように、巨大数の解説も読みはするけれど理解しようとはせずに読んでしまう。その上で笑えるのはすごいと思う。紙とペンを用意して、しっかり考えていくのも時間はかかるだろうけどおもしらいだろうなぁと思う。よくわからんけど全体的に笑ってしまうので、まぁそれはそれでいいんじゃない?と思う。あと、いろいろな事情で難しいのだろうけれど、さいはても単行本で出て欲しい。

 

せきしろ「1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった」

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せきしろさんのハガキ職人だった頃の自伝的小説。せきしろさんの今までの作品よりはシリアス度は高くて、でも基本的にはどうしようもない人間がどうしようもなく足掻いている作品。まぁ自伝らしいのだけれど。せきしろさんの優しい視点はこの頃の体験によるのかもしれない。自伝といっても紙に書かれた以上はフィクションなので、全てを信じるわけではないのだけれど、それでも読んでいておもしろくて楽しくて、読後感もよく何かしらが私の中に残ったので、よい読書体験だった。すげぇ夜中に読んだ。

 

 

8月の最後の夜は久々に朝まで遊んだ。私だって慣れないこともたまにはしてみるのだ。全体的にばかになっていてよかった。いろいろがありいろいろ思うことがあった。そんなこんなで朝方に牛丼を食べ終わると9月が始まっていた。翌日はあれこれやろう思いつつ寝てしまった。大切なアレだけはこなした。とにかくおもしろいものはまだまだあるので、インプットはサボらないようにしないといけない。おもしろがることができる、ということは文脈や教養の話になるので、とにかく新しいものはどんどん頭に入らないといけない。最近のものを楽しめないのは少し前のものを楽しんでいなかったからで、少し前のものを楽しめないのはもう少し前のものを楽しんでいなかったからで、つまり全てはサボっていた自分が悪いのだ。文脈や教養をしっかり持とうと思う。

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あと、今日食べたおにぎりもからあげもおいしかった。おわり。

 

とっぴんぱらりんのぷぅ。