僕はパロディになりたい。

どうやら僕はパロディになりたいらしい。

3日くらい前に、ようやく気付いた。
ずっと僕はパロディになりたかったんだと気付けた。
今まではずっと偽物になりたいって言ってて、偽物になりたいんだと思ってた。偽物語の貝木さんも偽物の素晴らしさを語ってたし。でも、どこか違和感を感じていた。
ようやくわかった。僕はパロディになりたいんだ。
違和感は全く無い。
胸を張って言える。

僕はパロディになりたい。

アイドルの、イケメンの、メンヘラの、可愛いの、格好良いの、美容師の、ニートの、社畜の、旅人の、遊び人の、バンドマンの、文学青年の、オッさんの、思い出主義者の、愉快な馬鹿野郎の、気狂いの、貧乏人の、金持ちの、昭和の、死んでしまったあの人の、見苦しく生きてるあの人の、大好きなあなたの、大嫌いなあいつの、どうしようもない僕やあなたの、最高に立派な僕やあなたの。

僕はパロディになりたい。

僕やあなたを語る上で使う言葉全てのパロディになりたい。
語られるその言葉のパロディになることで、語られる言葉のその意味から逃げ出したい。言葉のその檻から逃げ出して自由になりたい。何か新しい言葉で語られる度にその言葉のパロディになって逃げ出したい。逃げて逃げて逃げて逃げて、語られることを諦められたい。そしてその上で何のパロディになるのだろう。言葉を使って言葉から逃げ続けることで、どこに行き着いて、何になるのだろう。

実に楽しみだ。逃げ続けてやる。