スパムゲティを作りました記録。
嵐のようなハレの日々は過ぎ去り、またいつものケの日々が始まりました。2月が終わって3月が始まり、高校生が卒業したり私が無職になったりしました。とにかくまぁそのようにして日々は流れていきます。
あれやこれやをやるぞ、と意気込んでいながらもいつものようにお布団の中でだらだらしているとあっという間にいい時間になったしまったので、こいつはいかん、勢いをつけねば、とのことで明るいうちから風呂屋に行くことにした。私の家から歩いてすぐの風呂屋はとにかく素敵な風呂屋なのだが、ここ最近は風邪をひいていたら寒くて外に出るのがおっくうだったりでしばらく行けてなかったのでいい機会だ。行くまでがおっくうでも行けばやはり風呂屋はいいもので、とにかくよい体験がある。熱くなった体を水風呂にあおむけに浮かべて冷やしていると、息を吸ったり吐いたりに合わせて体が浮力を得たり失ったりして浮き沈みをするのがとても気持ちよく、目も閉じているので体が右回転を始めるような感覚があり、そのうち回転しているのが自分の体が世界だかわからないようになり、なんだか世界と一体になれるようなそんな感覚もあり、まぁ最高です。
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ケの日々といえば雑ごはんで、こないだ沖縄土産にスパムを貰ったのでとりあえずスパゲティを作ります。
オリーブ・オイルとニンニク。
前回の反省を生かして我が家にはニンニクも輪切り鷹の爪もあります。ニンニクは3つ入りを買ってもいつも使い切らないのですが、1つづつ皮を剥いてジップロックで冷凍すると良い、と聞いたのでやっていこうと思います。まだ面倒なのでやってません。ニンニクは皿の底で押し潰してからみじん切りにするとよいと聞きましたが、せっかく洗ったお皿がニンニク臭くなるのが嫌なので掌底で潰したら手がニンニク臭くなりました。あと、オリーブオイルをオリーブ・オイルと書くだけで村上春樹感が出るという知見を得ました。とにかく弱火でやります。
SPAMのフォントがかわいい。
とりあえず蓋を開けて途方に暮れている様子です。
スパム缶って開けるときになんかカギみたいなやつにクルクル巻き付けて横から空けていくやつかと思っていたのですが、どうやらコンビーフ缶とごっちゃになってたみたいです。逆さにぽんぽんしても全然出てこないのでどうしよう、みたいな感じです。
エイヤッ。
ナイフで強引に出した様子です。これパッケージの写真みたいに切って使いたい時とかにどうやって出したらいいのかわからない。下に写ってるのは私の足です。
スパム・イン。
雑に切って炒めていきます。鷹の爪も入れます。
炒めていってる様子です。
スパムに火が通って油に馴染んでいくのが楽しい。
ケチャップ・イン。
毎回適量がわからない。あと毎回同じケチャップを買ったいないので味が安定しない。
ケチャップが焦げないくらいの火加減で。
このケチャップを炒める過程が個人的にすごく好きで、 ケチャップの水分を飛ばしながら油と馴染ませていく過程がすごく楽しいのでほんとおすすめです。
パスタ・イン。
だいたいこの辺で茹でる用の湯が沸くので茹でます。
炒まりました。
夢中でケチャップを炒めていると、だんだん赤暗く色も変わってくるので、なんかええ感じのところでやめます。
パスタ・イン。
適当にやりましょう。
いただきます。
台所とごはんを食べるとこの光源の違いなのか写真の色がすごく違います。味は美味しいのですが、スパムである必然性がないところが残念なところです。オリーブオイルとニンニクは香りのため、鷹の爪は辛味のため、ケチャップはナポリタンとして成立させるため、スパムだけが必然性がなく、ソーセージでもベーコンでもよかったやん、となります。スパムに対してお前じゃなきゃダメなんだ!と言えずにまぁたまたまそこにいたから、くらいの気持ちで使ってしまって申し訳がない。代替可能な歯車として使ってしまった。スパムという個性的な食材を活かす調理法をもっと考えて、彼のプライドを傷付けないように、彼が一番輝ける場を用意してあげよう。
ごちそうさまです。
私は毎回500g入りのパスタを買って、それを2回に分けて食べるのだけれど毎回目分量なので量にバラつきがある。今回は多かったです。
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森見登美彦の「有頂天家族 二代目の帰朝」を借りたので、まずは前作の有頂天家族を読み返した。もう何回も読んでいるのに相変わらず最高すぎて、面白いとかそれ以上に作品全体に愛情が溢れすぎてて愛しすぎてなんかもう幸せだし泣きそうになる。五章の終わりでいっつもちょっと泣いてしまう。二代目の帰朝ももちろん素晴らしく、愛が溢れる素敵な世界だった。前作の方が私は好きな気もするが、もう少し読み込むとまた変わるのかもしれない。有頂天家族は三部作らしいので、この続きはかなり気長に待つことになりそうなので、とりあえずまだ生きることにしよう。ほんの少しでも他人が生きる理由となりえる作品を作ることができる、という圧倒的な事実に私はただ打ちのめされることしかできない。
そういえばハンドシェイカーというアニメを少し見たらけものフレンズを越える衝撃がそこにあった。とにかくゴリゴリカメラを回してもらえるとテンションが上がる私でさえちょっと引いちゃうようなカメラワークとかなんか他にも突っ込みどころがたくさんあって完全に試されるアニメだった。
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最近は毎週というか週二くらいで高校の時の友達と家でゲームして遊んでいるのでとても楽しい。ゲーム機はもう三世代くらい進化しちゃってるけど同じゲームで同じメンバーでわーわー騒いでるし、週末はだいたい遠足みたいな修学旅行みたいな感じでギャーギャーやってるし、なんとなくまぁこんな感じでこれからもやっていけるといいな、と思う。もっと書きたいことがたくさんあった気もするけど長くなってきたのでこのへんで。
とっぴんぱらりんのぷぅ。